自覚
こんにちは。
今日も早速書いていこうと思います。
日本人はそもそもコスタリカがどこにあるどんな国なのかということを知りません。
私はコスタリカについて一年ほど前までは何も知りませんでした。コスタリカが中米の国であることすらわからず、アジアの国だと思っていたくらいです。
コスタリカはこれから発展していく国という位置にあります。中米では豊かな国ですが、これからのさらなる成長が期待されています。
しかし逆に日本は世界中から注目を浴びる大国です。あらゆる分野で世界の最先端を行く先進国という位置づけです。
コスタリカでもその認識は変わりません。日本は大国というイメージがコスタリカの人々には根付いています。
私の社会の教科書にも「現代社会はアメリカ合衆国、欧州諸国、そしてアジアに位置する日本が世界の覇権を握っている」などと書いてあります。
ですので日本はとんでもない国だというイメージがコスタリカには存在します。技術が発展していて、何もかもがあるなどというイメージです。
また日本人は勤勉でとても優秀だとか、時間に決して遅れないなどともよく言われます。
そんなイメージを抱いているのかはわかりませんが、コスタリカの人々は自分達の習慣や文化を日本のそれと比べて冗談混じりに蔑んだりします。
例えばこの間友達とバスに乗った時にバスの席のリクライニングが機能しなかった時、「コスタリカの技術なんてこんなもんだよ」などと笑いながら言ってきました。
また、この間学校で授業が早く終わったのに学校の門が開かないせいで普段より放課の時間が遅れてしまったことがありました。
生徒は校門の前で不満そうにしていたのですが、そこである友達が私に「これがコスタリカだよ」と笑いながら言ってきました。
自虐ではありませんが、彼はこのようにどこか自分達のことを自ら劣っているかのように言うことがあります。
確かにコスタリカには日本より劣っている面もあります。街を歩けば道路の舗装が荒かったり、ゴミが道にたくさん落ちていたりします。
学校でも組織が十分に機能しているかと言えばそうではありません。
「言わずとしれた先進国の日本と比べたら…」と思うのは確かに彼らにとっては普通なのかもしれません。
彼らにはコスタリカがまだまだだという自覚があるでしょうか。
このようにコスタリカは確かにまだまだこれからの国ですが、人々はその現状に落ち込んでいるかといえばそうではありません。
実はもうひとつ人々に根付く自覚があるのです。
それは、先進国のように発展していなくても人々が幸せだということです。
「日本のように整備された都市がなくても、俺たちには家族があって、食べ物があって、おまけにインターネットだってある。これだけあれば十分だと思わないか?」
以前私の友達が私にこんなことを言ってきました。
実際に人々はよくこのようなことを言います。日本のようでなくても自分達は幸せだということをよく聞かされました。
確かに人々は分け隔てなく話し、時間のある時は家族や友達と集まります。人と人とのつながりはとても重要です。そして人々はそれを誇りに思っています。
このように日本のように物質的に豊かでなくても、それがコスタリカの人々にとっての豊かさであるのかもしれません。
これらがコスタリカの人々の持っている自覚であると私は考えました。
今日は以上です。
ありがとうございました。