コスタリカの水事情
こんにちは。
海外の多くの国々では、「水道水を直接飲めない」などと言われているのを聞いたことがある人は多いと思います。
以前テレビを見ていたら、「フランスでは水道水に石灰が含まれているためにシャワーは毎日しない」などと報道している番組を見ました。
また日本の高校にいた時は、ある先生が「水道水を蛇口からとってそのまま飲める国は世界に13しかない」と言っていました。
このように、どうやら国によって水に関しての事情は異なるようです。コスタリカではどうでしょうか。水道から直接コップに水を取って飲めるのでしょうか?
答えは「はい」です。
コスタリカでは水道から出る水の質は良いです。国内の上水道の普及率はほぼ100%近いと言われています。
実際に私の家でも蛇口から出る水は飲めますし、家族全員が飲んでいます。
ただ日本ほど質は良くないと一部では言われているようです。日本から一緒に来た私の留学生の友達で水道水を飲んでお腹を壊したというのは何度か聞いたことがあります。
余談ですが、メキシコでは水道水は飲めません。調理や飲用にはミネラルウォーターが使われます。
「中米ではコスタリカが唯一水道水の飲める国である」などと言われているのを耳にしたこともあります。ともあれ飲料水に関してはコスタリカは問題は抱えていないようです。
しかしコスタリカはそれとは別に非常に大きな課題を抱えています。
下水道が整備されていないのです。
つまり調理に使われた水、シャワーの水、歯を磨いた後の水、即ち汚水がそのまま放出されています。
街を歩いていると歩道の脇にいわゆるドブがあるのですが、常に汚水が流れています。妙な色をした水が流れているのを良く目にします。
そしてそれらの水はそのまま川に流れ、最終的には海へと放出されているそうです。これは日本人からしたら大変な驚きです。
これはエコツーリズムを前面にアピールしているコスタリカに取っては明らかなイメージダウンです。汚水を流すことによって環境に与える影響は計り知れないからです。
いくらコスタリカが豊かな自然や植物や動物の多様性を誇っていたとしても、このことが知られるとなると世間はコスタリカを疑い始めるでしょう。
現在は下水道の普及に向けてコスタリカは動き始めているようです。日本をはじめとする先進国も支援を申し出ています。
また、コスタリカの人々に下水道のシステムを理解させるというのも大きな課題だそうです。彼らは下水道がどのような仕組みで成り立っているかを知りません。
日本では下水道によって水を再利用するということをある友達に教えたら、「汚い!」などと言われました。
つまり彼らは下水道が何たるかを知らないのです。それらに関しての理解を促すこと、教育は不可欠であるように思います。
これらがコスタリカの現在における水の事情です。
今日は以上です。
ありがとうございました。