コスタリカの小学生
こんにちは。
以前も記事に書きましたが、私は現在小学校を回って小学生のために日本に関するプレゼンテーションをしています。
私が日本についてプレゼンテーションをするのが本来の目的なのですが、多くの小学校を回っているうちに自然とコスタリカの小学校がどんなところなのか理解することができました。
ということで、今日はコスタリカの小学校についてお伝えしようと思います。
まず小学校の時間割についてです。
コスタリカの小学校は、基本的に半日しか授業がないようです。
午前に授業があれば午前だけで放課になり、午後授業のある日は午後に学校に行って終わりというのが原則なようです。
10校回った小学校のうち、複数の学校では週に一回、二回1日を通して授業があるという日がありました。
ですが大体の学校では半日で授業が終わります。子供達は時間的な余裕は持っているようです。
ただ、午後5時、6時まで授業のあるところもありました。それは厳しすぎると思う人々と多いのではないかと思いました。
またコスタリカの小学校では必ず各教室に担任の先生がつきます。これは日本の小学校も同じでしょうか。
ですので先生はひとりひとりの生徒をしっかりと理解しています。ひとりひとりの情報も把握しているようです。
また全ての授業は決められた教室で行われます。担任の先生は毎時間同じ教室で生徒を待っています。
ですので生徒の間でも授業に遅れてはいけないという認識は身についているようです。
高校では少し事情が違うようです。
少なくとも私の通っている高校では、生徒が教室を移動して授業を受けるので、どうしても教室移動などによって時間がロスされています。
また教科ごとに先生が変わるので、先生が必ずしも生徒全員をしっかりと理解しているとは限りません。
ですので授業に来ない生徒がいたり、遅れてきたりすることが普通にあります。
コスタリカでよく言われているのが、「高校より小学校の方が厳しい」ということです。
小学校では担任の先生に従うということが非常に重要であり、生徒達は先生から大きな影響を受けています。
先生と同じ教室で過ごしていることによるのかどうかは定かではありませんが、生徒と先生の間には信頼関係があるように思いました。
生徒達は先生に疑問に思ったことは何でも聞いていましたし、先生が許可しないことは生徒はやっていませんでした。先生の言うことは聞こうという意識は彼らに根付いているようでした。
時々私達留学生のプレゼンテーションが伸びたりしてしまったことがあったのですが、先生が教室に残るように言うと、生徒はそのまま教室に残ってくれました。
彼らは
あまり嫌そうな素振りを見せず、最後までプレゼンテーションを聞いてくれました。
このようなコスタリカの小学生の態度には非常に感心しました。そして彼らを尊敬するようになりました。
正直なところ、私の通う高校ではこのような小学生の態度は見受けられません。
授業中に人の迷惑になるようなことをする生徒はたくさんいます。大声で私語を始めたり、イヤホンで音楽を聴き始めるような生徒もいます。これは私にとっては信じられなかった光景です。
ですがそんな彼らも以前は小学生だったのです。先生を尊敬し、集団に属することを知っていたのです。
それが変わってしまったのは環境のせいでもあるのではないかと思いました。小学校と高校の間に環境の違いが存在しすぎているのが事実です。
実際のところ、
「高校には小学校の時のような担任の先生がいないから、自由でいい。自由が欲しかったから」
という声は少なからず聞かれます。自由になれたのは良かったのかもしれませんが、自由が欲しければわざわざ学校に来なくても良いはずなのです。
コスタリカでは義務教育は6歳から9年間行われます。つまり15歳になれば学校には行かないという選択肢もあるわけです。
ともあれ少数の生徒の責任で、他者や集団に迷惑がかかっているのは現実です。これには何らかの変化を与えることが必要ではないかと思います。
コスタリカ人にとっては小学校が厳しすぎるのか、高校が自由すぎてしまっているのか結論づけるのは難しいですが、とにかく生徒に合った何らかの改革は必要ではないかと思いました。
今日は以上です。
ありがとうございました。